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ビーテックニュース

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自動車整備工場の半数が整備士不足??

2015/04/09

先日の業界新聞の見出しに「事業場の半数が整備士不足」とある。国家資格まで有する技術者が何故今不足するのか?様々な要因はあると思うが、最近若者の「車離れ」が最大の理由と説く有識者もいる。本当にそれだけなのか常に疑問を感じてしまう。

整備士不足記事

根底には、その職に魅力を感じなくなってきているのではないか?と感じる。最近の車は故障することが少なくなってきている、過去は整備士のことを「エンジニア」と呼ばれてもいたが、ある方に言わすと「今は、チェンジニア」と言う。つまり部品交換士だということである。難しい自動車整備士3級・2級・検査員の資格を取得しても実際に行う作業は単調なものが多い。診断テスターを当てると何が悪いかが直ぐに判断できる。ベテラン整備士よりも如何に早く部品を取り換えるかが重要になってきている。そのことで、社会的地位が認められていないのが現実ではないのか?と感じてしまう。生涯「整備士」で飯を食っていけるのが難しい、一家を養うのが難しいと判断した中堅クラスの整備士が別の業界に行ってしまっている。

そこには、工数(指数)と呼ばれる基準となる作業時間の設定やその工数に対する工賃(レバレート)が極端に下がってきているのも要因の一つではないか?綺麗ごとではない、実際に油まみれになって仕事をしているのは「整備士」であるのにホワイトカラーの方々がその工数や工賃を決めてしまう。時代の流れとはいえ顕著に表れているこの現状に直面している業界人は真剣に考える時期に来ているのではないか。

将来に夢の持てる業界、安心して働ける環境を業界人全体で考え工夫していきたいものである。「人の命」を乗せて一般公道を走る「車」を分解して整備ができる「整備士」はもっと働き甲斐のある職業である。(文責:辰巳)