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ビーテックニュース

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K(勘)・K(経験)・D(度胸)の修理は無理な時代に!

2017/11/24

11月23日(木):「勤労感謝の日」農業国家である日本は、古くから神々に収穫を祝う風習があった。また、その年の収穫物は国家としてもそれからの一年を養う大切な蓄えとなることから、収穫物に感謝する大事な行事である国事行為から切り離される形で改められたものが「勤労感謝の日」とされている。

昨今では、ある経営者の持論で「一年」を通じてこの「勤労感謝の日」を境に会社の利益が出てきて年末を迎えられる為に「一年近くの勤労者の皆様への感謝」と「継続した仕事」に「感謝する日」と言われておられました。

さて、そんな「勤労感謝の日」に東大阪市にある「株式会社エムエスジャパンサービス:大阪アカデミー」の施設に於いて、「株式会社イズミコーティングス」様が主催する「最新の車体整備機器(三次元車体計測機)」の説明会が行われた。

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MSジャパン様としても、この大阪アカデミー施設のお披露目を兼ねての説明会となった。

IMG_0358冒頭の主催者である「㈱イズミコーティグス」様の挨拶のあと「座学」が始まった。内容は今「車体整備工場」として話題になっている「エーミング調整」

様々な先進安全装置が標準装備で取り付けられている「新型車」。中には「前・後ろ・左右」にハリネズミの如く張り巡らせれているセンサーによる安全装置。センサーに反応することにより、ブレーキ操作の補助や、前方車両への追随機能、また左右への車線変更をする際にサイドミラーの死角に入った車両を常に警告ランプで運転者に知らせる。こんな様々な機能が取り付けられた「新型車」も、被害車両になる可能性は十分にあり、修理を依頼された時に「車体整備工場」として正確に確実に修理が出来るのか??

現行の車の80%はそのようなセンサーが無い車でありますが、2020年の東京オリンピックまでには、約半数の車両には装着されくると言われている。

いままでのように「K(勘)・K(経験)・D(度胸)」所謂「K・K・D」修理では正確な修理が不可能になる時代は目の前まで迫っているが、それを修理した後そのセンサーが正常に作動しているかを調べられる工場がまだまだ現時点では非常に少ない状況にあるのが現状。

簡単に説明すると車体が「2°左右」のどちらかに向くと、27m先では94cm正面からズレルことになり、ターゲットを正確に捉えられない状況である。いままで2°の傾きは目視では確認できない。また調整する必要もなかった。しかし、これからのセンサーが正確に作動しない状況になるのは非常に問題になってくる。

エーミング調整を行う前に、その車両が真直ぐ前を向いて走るかを計測する機器が、車体を三次元で計測する「MSジャパン」の計測機器「タッチ」である。

その名の通り、ボディーの各部署に機器に先端を「タッチ」させていくだけで、パソコン画面にmm単位で確認でき、修正方向まで確認出来る、ボディーアライメントの「見える化」である。

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IMG_0374機器が指定される場所に先端を当てるだけ。

IMG_0390フレームのどの部分が歪んでいるのか、パソコン上で確認する事ができ、プリントアウトも出来る、優れもの。我々車体整備工場としても「安全と安心」を得る為にこのような設備を導入していかなければならないのか・・・。

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このリアバンパーの内部に取り付けられている、左右後方車両を検知して車線変更のアシストをするセンサーも角度を間違えてしまうと正確な反応が出来ない。また、補修したバンパーは取り付けられないなど、非常に繊細な車両が「新型車」には装着されてくるので、このセンサーも「タッチ」で計測できる。

エーミング調整をする前に、この三次元計測機「タッチ」で、ボディーアライメント、ホィールアライメントの正常値を出してから「真っ直ぐ走るか?」を、K・K・Dではなく「見える化」での作業を行い、修理後も「安全と安心」を提供するものである。

<編集後記>今回、㈱イズミコーティングス様主催で行われた「最新の車体整備機器セミナー」参加させてもらったビーテックニュースの記者としての率直な気持ちは、もっとメーカーからの明確な情報開示をしてもらい、情報交換をして頂かないと、専業の車体整備工場としてはまだまだ手も足も出ない状況です、来年の春先には「国交省」も各メーカーに情報交換を御願いしていると聞きますが、それまではどうすればいいのか?なにか「後手・後手」にまわっているような気がするのは私達だけだろうか?「当らない車」が次々と誕生するが「当てられない車」が出てこない限りは事故は無くならない。

車のエーミング調整の前に「人間」のエーミング調整も必要ではないでしょうか?(取材:辰巳寛一)