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ビーテックニュース

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「特定整備」認証!いよいよ4月より施行される!

2020/03/13

3月12日、「大阪府自動車整備会館」会議室に於いて4月より施行される「特定整備」制度の最終説明会が行われた!

今年に入って新型コロナウィルスの感染で国内のイベント関係が軒並み中止になる中、厳戒態勢で行われたこの説明会は、4月から施行が決まっている「特定整備」の説明会。

IMG_3034講師は国交省 近畿運輸局大阪支局 検査・整備保安部門の陸運技術専門官の「廣瀬 敏隆」氏。会場は本来は100人以上入る会議室ではあるが、参加人数を大幅に制限し、4人掛けのテーブルの両端に座るように出来る限りの対策をとっていた。

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また、まだまだ肌寒い日ではあったが、全部の窓は全開!出入口も開放で換気を良くしている(ジャンバーを着てくるべきだった・・・)。

IMG_3032   IMG_3033また、所々の机の上には「クレベリン(除菌剤)」が置かれる徹底ぶり、最後には参加者全員に今品薄である「マスク」が配られ必ず着用を義務付けられ、会議室の入退室時には毎回「アルコール除菌剤」で両手を除菌するという厳戒態勢で開かれた。

それほどまでにして、今回の説明会は、自動車を持つ方、その自動車を整備する方にとり非常に重要な内容の法律改正でありその改正法案に遵守出来るよう、整備をする側の体制を作る説明会であった。

簡単に説明すると、次のグラフを見て頂きたい。

IMG_3041これは、日本国内で登録され新車として各メーカーが発売された車の「先進安全装置」自動ブレーキや、車間距離制御装置(ACC)の装着率である。平成24年には「5%」前後の装着率が、平成29年までの僅か5年間で「自動ブレーキ」は78%近く、ACCについても50%近く装着されて、世に出回っている。令和の時代に入り益々進化して行き、いまでは90%以上の車に装着されてきている。

また、令和3年(来年)の11月には国で定める「保安基準」となることも決まっている。後1年半もすれば各メーカーの新車には100%の装着が義務付けられることになる。

先進安全装置とは、人間の力ではなく、電子制御(コンピューター)の力で自動車をコントロールされる日が目の前に迫っている。そんな中、その電子制御の車両が、故障や事故で修理を余儀なくされた時はいままでの分解整備に加えて、その安全装置である「電子制御装置」が正常に機能しているかのチェックを全ての整備工場で行えるようにするのが「特定整備」である。

電子制御により、緊急衝突軽減や車線逸脱防止(レーンキープ)などを制御する車が、その知識のない整備工場で修理をしてその機器類が誤作動をおこしてしまうと、「先進安全装置」が「安全」ではなくなり、止まらなくてはならない場面で作動せず、通常走行している時に、センサーが前方に反応しなく対向車線の車に反応して、いきなり急ブレーキが作動してしまい、後続車から追突される事故が既に起きているというから他人事ではない。人間の誤作動は抑止されても、コンピューターの誤作動による重大事故で人の命まで落としてしまうと「本末転倒」である。

そのことを重く見た国交省は、全国各地にある整備工場に、その電子制御装置の構造を認知してもらい、確実に正確に調整を行い安全な車がその先もずっと安全な車である為に、その整備をしてもよろしい!というお墨付きを頂く「認証」が、4月から施行される「特定整備」。この認証を取得していない修理工場は、電子制御装置車整備が行えなくなる。

100年に一度の大改革と自動車メーカーは声を大にして、「私達の車は安全です!」と豪語する反面、その車を修理する整備工場の知識が追い付いていないのでは、決して安全とは言えない。車検・点検などで入庫した車は自動車整備工場(民間車検工場)、事故をして入庫してくる車は、「自動車車体整備工場」(鈑金塗装工場)。この双方が、知識を持った技術者と工場設備を兼ね備えることが非常に重要になってくる。一般消費者(カーオーナー)の生活に直結する重要なことである。

「ビーテック」では、より早くその知識を得て、工場設備を整えお客様が「安全な車で・安心して」カーライフを維持して頂く為にも今回のセミナーに参加した。(取材・文責:辰巳寛一)