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ビーテックニュース

※写真クリックにて拡大できます。

鈑金・塗装の工程サンプル作ってみました・・・。

2023/07/08

7月に入り、梅雨明けが待ち遠しい時期・・・。しかし梅雨末期は毎年各地で「局地的な集中豪雨」での被害があります、近年は世界的な異常気象で「線状降水帯」なるものも発表され長時間、局地的に大雨が降り続き様々な災害が多くあります、くれぐれもお気をつけ頂きますように。

さて、「ビジレンビーテック」は10周年を迎える最終月「7月」(期末)に入りました。8月1日はビジレンビーテック株式会社が設立されて10年目!日本国内に中小零細含めた株式会社は「170万社」もあると聞きます。その中で設立10年存続する企業は・・・一説では「6.3%」と言われており9割以上が倒産・廃業するという激戦が繰り広げられているなか、8月1日に10年目を迎える「ビジレンビーテック㈱」。ビジレングループに守られながらと言えども、灌漑深いものがあります。

改めてここに今までご利用頂き、支えて頂いた、お客様、企業様、そして仕入れ業者様には心より感謝申し上げますと共に、なによりも一緒に頑張ってくれた仲間達(スタッフ)には感謝の言葉が見つかりません。「ありがとうございました!」

今年に入って、コロナ騒動も落ち着き各関連企業様から、「工場見学」の申入れがあり鈑金・塗装の工程を説明する時の「教材」としてサンプルを作って頂いた・・・。「じゃ~ん!」

IMG_9517向かって左側が「大谷(東大阪工場長)」一級塗装士。右側が「辰巳(鈑金リーダー)」車体整備士。

IMG_9516向かって右端が、凹んでいる現状で、右から左にその工程が進んで行き、目で観て分かりやすいようにしてある(凄い)。

IMG_9515このくらいの凹みなら、ビーテックの鈑金技術者ならチャカチャカっとハンマーで治してしまう。

IMG_9514こんな感じ・・・。でも、どうしても細かい凹凸がある。時間をかければもっと復元できる技術者もおりますが、時間がかかると修理代が高くなる、そこで「パテ」で整形をする。

IMG_9511粘土状の溶剤に硬化剤を混ぜて、上から塗り込む(右)。

30分もすれば完全硬化するので、それをパネル面と同じ高さに削り落とす、所謂「パテ研ぎ(左)」このパテは出来るだけ薄く塗るのが基本、鉄板で限りなく整形するのが「鈑金技術者」。

IMG_9510そのパテを削り滑らかになったあとでも、細かい「巣穴」もあるので、その上から「塗装前の前処理塗装:サフェーサー」(お化粧で例えるとファンデーション・・・)を塗装士が吹き付ける。

IMG_9509   IMG_9501

下地塗装が整うと、予め「調色」していた「カラーベース塗装」に入る(今回はトヨタの高級車に使われているブラックメタリック)。ここではまだ「艶」は出ない。

IMG_9508そして、仕上げの「クリアー塗装」で一気にツヤがでる。

IMG_9507クリアー塗装が終わると、磨き工程にはいると更にツヤが出るが、ベテランの塗装士に言わすと「ノンポリッシュ(磨きなし!)」が一番理想的。下手くそな工場では、このポリッシャーの「キューィ~ン」っていう音が長いこと工場内に響いている工場だとか・・。

この「握りこぶし大」の凹みでもこれだけの工程がある・・・。一般の方々は凹んでいる時と、修理が完成した時しか見れないのでこの工程は中々知られていない。

また特筆すべきは、この最終のクリアー塗装が問題になっている。「高機能クリアー」と書かれている部分にはトヨタ指定の「耐スリ」クリアーである、右となりの「磨き後」は普通のクリアー。写真でも肉眼でも光沢にはプロの目で観ても全く分からない。

この「高機能(耐スリ)クリアー」は、トヨタでも高級車や濃厚色の車に使用することが指定されている。当然保険請求も別料金で請求出来るが、一部の修理工場では普通のクリアーを塗っているらしい。その理由は作業効率が悪い、材料単価が高いとの理由。

「ん???いやいや、ちょっと待ってや!」保険会社への請求は「高機能クリアー」施工で請求しているのに????。仮に100歩譲ってお客様自身が、今回は実費修理で少しでも安くして欲しいから、普通のクリアーで良いよ・・、と言われるなら良いかもしれない。でも、何も知らせず普通のクリアーで仕上げてしまうのはどうなのか?そこには良心のかけらもないのか?もう一度よく考えて頂きたい・・・、お客様は信用・信頼してそのBP工場に大切な愛車を任されていることを・・・。

(文責:辰巳寛一)